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純金融資産1億以上が入会条件の、富裕層限定オンライン上のプライベートクラブ『ゆかし(YUCASEE)』。富裕層同士の交流や情報交換を目的に設立され、2010年には会員総資産額が1兆円を超えるなどして話題を集めています。
世間的にも富裕層向けサービスが関心を集める今、時代の先駆者として今後ますます注目されるであろう『ゆかし』の、メディア掲載情報を紹介していきます。
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マネーコンシェルジュ特集 「いつかは手に入れたい」

2010/12/16 15:03
山の中に広がる芝生の海原とVIPコミュニティー

 誰しもが「いつかはきっと買いたい……」と思っている。夢の商品。高度経済成長期より長年に違ってその代名詞的存在であり続けるのが、軽井沢の別荘だ。皇室ゆかりの地であり、冷涼な気候は避署地として最適。少し目を違くに向ければ浅間山と緑豊かな大地が広がり、優雅な空間を演出してくれる文化と品格を兼ね備えた特別な土地……。
「軽井沢に自分の城を持つことは、夢であり人生の目標でしたね。15年ほど前に日帰りで温泉に入りに来てから、すっかり魅了されてしまったんです」
 そう話すのは、都内と埼玉県内に動物病院を経営する獣医師の一氏。昨年、念願叶って、敷地面積640坪もの広大な別荘を手に入れた。
「広いのにはわけがありまして。私は山も好きなんですが、海も好き、だから、庭の芝生を海に見立て、大海原の真ん中に白い別荘が建っているというイメージにしたかったんです(笑)」
 周りを山で囲まれた軽井沢に海のイメージを融合させるとは、なんとも壮大なスケール。玄関から中に入ると、大理石てできた60畳のリビングが広がり、アイランドキッチンとゆったりとしたソファーが並ぶ。さらに、中央には全自動のグランドピアノが置かれている。
「ただの全自動ピアノではなく、持注の真う白なグランドピアノ、インターネットを通じて楽譜をダウンロードすれば、無限に自動演奏曲目が増える優れものです」
 まだ、壁面が朱色に塗られた和室は、リビングとは違った趣で心を落ち著かせてくれる。内装へのこだわりは、まだまだある。
「お風呂もガラス張りで、浴室を広くしたのでゆったりと入れます。カプセル型のシャワールームも、もちろん特注です」
 隅々にまで快適さが追求し尽くされたまさに、至高の空間を、一氏は手に入れたようだ。



日本のVIPが集う軽井沢コミュニティー

 さて、では気になるお値段というと?
「だいたい土地の購入費が1億5000万円ぐらい。建設費などもろもろ含めれば、総額3億円ぐらいてしょうか」
やはり、真に上質なものは相応の値が張るということ。しかし、気を落とすことはないという。

「私も、まさか現実に自分が別荘を持てるとは思いませんでした。獣医師は、ヒトの医者に比べて、労働面や収入などにおいて、比べものにならないほと割に合わない仕事。でも、20年間、365日休みなしで頑張って仕事を続けたから、ここまで来ることができたんですよ」
 そんな一氏の今後の目標は、本格的な軽井沢族デビュー!
「これまで忙しすきて一泊旅行が限界だったので、この夏は別荘でゆっくり過ごしたい。地域コミュニティーである文化会にも入会し、子供はサマースクールに通う予定です。これを機に、交友関係を広げていきたいですね」
 軽井沢だけあって、文化会のメンバーは大企業のトップや一流大学の学長クラスがズラリ。軽井沢に別荘を持つこと。とは、単に家を建てる以上のとてつもないバリューを秘めているのだ。




いつかは入りたい富裕層SNS

 入会条件が資産1億円以上を持つことなど、選び抜がれたセレプ限定のSNS。それがYUCASEE(ゆかし)だ。全体の約2割は資産5億円以上のスーパーセレプが占め、会員全体の資産総額は1兆円にも達するという。実は所出の軽井沢に別荘を持つ一氏も会貝なのだとが、果たして、そこではどのような情報が飛び交っているのだろう?
 「YUCASEEはインターネット上のプライベートクラブという位置つけで、会員様の職業は、半分が経営者、残りの半分が医者や弁護士などの専門職と個人投資家などです。会員の方々には、海外の金融機関買収に関する情報など、日本では入手困難な情報の交換の場としてご利用いただいております」(広報担当者)
 プレミアムな価値を求めるセレプたちにも、しっかりと対応。
「企業からの会員限定のご案内や情報を提供させていただいたり。弊社100%金融子会社アブラハム・プライベートバンクを通じ、常に富裕層の方々のニーズにお応えすべく、世界中から情報を集めてくるのが私たちの使命です」
 そのできる限り≠ニいうのが、これまたすごい!
「会員限定ではありますが、過去13年間で平均17%上昇した、超一流ヘッジファンドへ投資する方法もお教えしましたよ」




高級品を手にすることによる
心理学的効能とは?

 人間が身につけている眼やアクセサリー、さらには所有する車や家などは、自分の一部として考えることができます。これを、心理学的には「拡張的自我」と呼びます。つまり、ブランドのおる高級品を身に付けたり、高級車や大きな家に住むことは、その拡張的自我を高める、ひいては「自分はこうした高級品を手にする資格がある人間なのだ」と自分自身に自信を持つことができるようになるのです。逆に、とうでもいい商品はかりで身を固めていると、知らず知らずのうちに菱輪してしまったり、卑屈な態度をとってしまいがちなものです。これは、裁判官が黒い服を着て自らに威厳を付帯しているような制服の効果(これを「ユニフォーム効果」といいます)と同様のものです。
 ただ、現在の自分自身に満足できているのであれば、それを他のアイテムで補完する必要はないといえるでしょう。ですが、少しでも上のランクを目指そうとする努力は、成長志向を促すことにも繋がります。成長志向のなくなった人間は停滞し抑うつ的になってしまいがちですから、その意味で高級品への欲を持ち続けることは悪いことではありません。といっても、いきなり1億円もする商品を目指したのでは、すぐに挫折してしまう。まずは、「100万円の車を200万円の車に買い換えたい」といった手の届きそうなところに目標を設定し、わらしべ長者のように積み重ねていくことが大切です。
 いいものを手にすると、言葉や表情が豊がに、そして強くなり、はっきりと自己主張できるようになる。そして、人生を自分でコントロールできている気がするようになってくるはずです。


YUCASEE (ゆかし)へのリンク

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セオリー「あなたの知らない軽井沢」

2010/12/16 14:12
「YUCASEE」会員篇

富裕層の方たちは、独自の情報網を持っている。
舌に信頼のおける者同士が「美味しい店を教えあう」ことで質の高い「美味しい店リスト」が出来上がっていく。
「YUCASEE」会員の軽井沢通たちのリストをご覧あれ。


[フランス料理]
ル・ベルクール軽井沢
軽井沢町六本辻1323-374

林の中に建つ瀟洒な洋館。吹き抜けのらせん階段があるエントランスはエレガントで豪華だ。2010年6月には愛犬OKのテラスが完成した。
「子供連れ(個室使用)で心からのホスピタリティを感じた。料理はもちろん食後のハーブティも美味」(東京都/35歳/会社役員)

[ベーカリーカフェ]
haluta軽井沢
軽井沢町中軽井沢3018-3

上田市と長野市でパン好きにも評判のベーカリーが軽井沢に上陸。オープンキッチン店内は焼き立てパンの美味しい香りが漂う。バゲットはフランス製の窯で焼き、パリッとしている。
「ハード系のパンがおいしく、サンドウィッチはどれも絶品。センスのいい雑貨の販売もある」(東京都/35歳/会社役員)

[ケーキショップ]
パティスリー・シェ・カジワラ
軽井沢町中軽井沢4-2

東京で腕を振るった後軽井沢に移り住んだシェフが、四季にインスピレーションを受けながら作るケーキ。特にチーズスフレの「軽井沢たまご」は手土産として大人気の一品。
「ケーキは少し小ぶりで甘さ控えめ。ソースを選べるプリンがシンプルながら非常に美味しい」(東京都/35歳/会社役員)

[カフェ]
御影茶屋(MIKAGE-CHAYA)
軽井沢町追分89-2

オーナー夫婦のセンスが光るカフェ。珈琲は自家焙煎の深煎り豆で淹れ、奥深い味わい。
「オーナーが有名建築家で手作りのインテリアが素晴らしい。料理を担当する奥さんは、料理研究家の山本麗子さんに弟子入りしていたこともあるという。京都出身なので料理のはんなりした雰囲気がいい」(大阪府/53歳/会社経営者)

[カフェ]
パインズ ランチョネット
軽井沢町軽井沢旧軽井沢495-3

軽井沢銀座からもほど近い一軒家カフェ。ごまパンや玄米パンといったパンを焼き、さまざまなサンドウィッチも人気だ。スープとセットになったランチも身体に優しく、美味。店内一部とテラス席は愛犬もOKだ。
「自家製パンで作られたサンドウィッチがオススメ。ちょっと寒くてもテラスで食べるのが気持ちいい」(東京都/58歳/会社経営者)

[ベーカリー]
ベーカリー&レストラン沢村
軽井沢町長倉2145-5(ハルニレテラス内)

天然酵母を使った焼き立てパンの店。じっくり発酵させたカンパーニュは滋味深く、クロワッサンやブリオッシュはリッチ。カフェもある。
「ここのクロワッサンと『カフェ&ブックス丸山珈琲』のコーヒーを持って、川縁のテーブルで朝食を食べるのが最高」(東京都/58歳/会社経営者)「パンの種類も豊富だし、それぞれ美味しい」(東京都/50歳/会社役員)

[欧風料理]
リストランテプリモピアット
軽井沢町軽井沢東132

イタリアンとフレンチを融合させ、和風のテイストも加えたオリジナルの料理。素材は信州産を多く使い、新鮮で元気な味を生かす。
「古民家を改築した造りで、雰囲気もロケーションも抜群。本格的なイタリアンだがリーズナブル」(石川県/35歳/個人投資家)


[そば]
蕎麦と旬菜 Zen
軽井沢町発地1398-58

完全予約制でそばを打つ名店「東間」の姉妹店。
こちらは予約制ではないが、毎朝石臼挽きして打つ細そばを堪能できる。広い庭のある店舗でクラシックを聞きながら楽しむ。
「平打ちそばが絶品」(東京都/50歳/会社役員)

[焼き肉]
一龍 軽井沢
軽井沢町長倉中山628-3

軽井沢で焼き肉といえばここ。A5ランクの黒毛和牛だけを使う贅沢な店だ。韓国家庭料理などのサイドメニューも必ず味わいたい。
「軽井沢で焼き肉といったらここがいちばん美味しいと思う。マダムオススメの冷麺なども必食だ」(群馬県/33歳/会社役員)

[中国料理]
中国料理 四川亭
軽井沢町長倉2719-8

中国料理ひと筋40年というオーナーシェフが、別荘族や地元民に愛される味を作りつづける。自家製ラー油を使ったタンタン麺は、スカッとした辛さが爽快でファンが多い一品だ。
「スーパーツルヤの近くにある店。酸辣湯麺が好き」(群馬県/33歳/会社役員)

[居酒屋]
オゴッソ
軽井沢町長倉1999-1

美しい楕円形のカウンターを囲んで食いしん坊たちが食べるのは丼に鍋にさまざまな酒肴。身近なようで極上素材を使い、ひと品ごとに手のかかった料理を、ジャンルを超えて提供。
「客を楽しませることを最優先しているのが伝わる。日本酒に力を入れていて、外気を遮断したサーバーを使うなどの工夫も」(群馬県/62歳/会社経営者)「軽井沢ゴルフ倶楽部のメンバーなど、軽井沢財界人が集まる店」(長野県/60歳/会社経営者)





「軽井沢住人」に聞いたあまり教えたくない「名店」


[イタリア料理]
リストランテ ベラ・モンテ
軽井沢町軽井沢雲場2200

ウエディングのための施設「ヴィラ デ マリアージュ軽井澤」の中にあるイタリアンレストラン。おもてなしの極意を心得たスタッフによるサービスに定評がある。地元野菜もふんだんに使う。
「スタッフの人柄、サービスに惹かれます」(東京都/49歳/医師)

[そば]
軽井沢 川上庵
軽井沢町軽井沢6-10

BGMにはジャズが流れ、モダンな雰囲気を醸し出す。旬の食材を使った料理で地酒を一献、粗挽きのそばで締めるのがオススメ。あんみつなどのデザートも評判だ。ハルニレテラスにも。
「経営姿勢が好き」(東京都/49歳/医師)

[ベーカリー]
ブランジェ浅野屋
軽井沢旧道店シュ・マリー
軽井沢町軽井沢738

1932年に東京で誕生し、1940年から軽井沢でパンの販売を始めた老舗。早くから大型の石窯を導入し、本格ヨーロッパタイプのパンを作ってきた。伝統の技は今も継承されている。
「クルミやごまのパンをトースターで軽く焼いて朝食べるのが、高原の空気にぴったり。同じ食べ方をしても不思議と軽井沢のほうが何倍も美味しい」(東京都/48歳/会社員)

[カフェ]
ザ・テラス・サクマ
軽井沢町長倉3428-255

路地の奥、目立たない場所にあるカフェながら、そこには趣味のいい調度品がそろい、地元または店主厳選の全国の美味しいものがある。ひとり静かに珈琲を楽しむ人も多い店。
「地域に密着し、アンテナショップのような役割を担っている。実は、奥にひと組限定の宿泊施設もあり、こちらはお忍びにぴったり」(石川県/35歳/個人投資家)

[中国料理]
中国料理 翆陽
軽井沢町大字追分字東かじか沢23-1

会員制リゾート「グランドエクシブ軽井沢」の中にある中華料理店で、こちらは会員でなくても入ることができる。天井が高くて窓が大きく、開放的な店内。中華料理としては珍しくテラス席があり、そよ風の中で一流の料理を楽しむことができるのだ。「内装、料理ともに超一流」(東京都/40歳/医師)

[燻製料理]
煙事 軽井沢
軽井沢町長倉中山628-9

長野県出身の料理人・輿水治比古が営む燻製工房とレストラン。独特の方法で作る燻製はジューシーに仕上がり、調味料に香りをつけることもできる。「敷地内に燻製工房がある。燻製しょうゆ、燻製豚肉などがオススメ」(群馬県/58歳/会社役員)

[ピッツァ]
エンボカ軽井沢
軽井沢町長倉820-118

軽井沢でも最も人気のあるイタリアンのひとつ。テラス席やサンルームのような部屋などさまざまな表情を見せる一軒家で、もちもちだが香ばしく焼き上げられたピッツァを楽しめる。また、自家菜園「エンボカファーム」もあり、100種類ほどの野菜を無農薬で育てている。(東京都/45歳/会社経営者)

[フランス料理]
エルミタージュドゥタムラ
軽井沢町長倉820-98

軽井沢の食材と環境に魅せられ、東京の店を引き払って2000年に移住。ここで食事をするために軽井沢へ行く、という人も少なくない、軽井沢フレンチの代表的な名店となっている。旬の素材が不思議なほど美味しくなって登場する。(東京都/45歳/会社経営者)

[そば]
かぎもとや 中軽井沢本店
軽井沢町長倉3041-1

創業は1870年。軽井沢では知らない人のいない歴史ある名店だ。こちらの生そばは文豪や文化人、宮家にも愛されてきた名品。歴史を感じるそばの味で軽井沢文化に想いを馳せたい。
「しゃれているわけではないのだが、定番として大事な存在」(東京都/50歳/個人事業主)

[喫茶店]
茜屋珈琲店 駅前店
軽井沢町軽井沢東30-8

木の黒壁が印象的な老舗の喫茶店。珈琲だけでなく、ぶどうジュースや冷たいココアも名物。野沢菜を添えた欧風カレーも人気だ。旧道店もあり。(東京都/45歳/会社経営者)

[フランス料理]
ラ・バスティッド・ドゥ・軽井澤・シェ・ソウマ
軽井沢町長倉586-17

名だたる名店で修業を積んだシェフが、地元産やときにはフランスから取り寄せた食材を使って華やかなフランス料理に仕上げる。ウエディングをはじめ、パーティプランも充実している豪奢な一軒家レストラン。(長野県/60歳/会社経営者)

[そば懐石]
手打ち蕎麦東間
軽井沢町長倉8-123

完全予約制で、予約した客のためだけに石臼でそばの実を挽き、そばを打つため、できたてを約束されている。そばだけでなく、料理にも手間をかけ、器もひとつひとつ選んだもの。もてなしの真髄を感じられる店だ。15歳以下は入店不可。(長野県/60歳/会社経営者)

[焼き鳥]
わかどり
軽井沢町軽井沢748

開店前から行列ができることも多い人気の一店。焼き鳥だけでなくモモ焼き「むしり」や唐揚げなどさまざまな鶏肉料理を出す。鳥わさ丼、かつ丼といった丼物も充実。小学生未満は入店不可。(東京都/23歳/会社経営者)

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「ゆかし」社長が明かす「富裕層をくすぐるサービス」

2010/12/15 15:45
YUCASEE(ゆかし)は、純金融資産1億円以上を保有する富裕層のみが入会できるプライベートクラブ。不況にもかかわらず会員の総資産は1兆円に到達したという。何が受けているのか?

優良会員に絞った結果広告スポンサーの集客コストが低減

 2006年の11月にスタートした「YUCASEE(以下、ゆかし)」はインターネット上のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が主な交流の場だ。会員は、30代、40代の会社経営者、医者、弁護士が多いという。
 会員総数は非公表だが、登録希望者は右肩上がりで増加中、同種のクラブの数少ない勝ち組だ。入会金、会費はいっさい無料。しかし、会員になるには、資産背景の説明と場合によっては書類証明が求められる。そこまでの個人情報を明かしてまで、富裕層が「ゆかし」への入会を希望する理由は何か。
「1億円以上の純金融資産を持つ富裕層は国内人口比で、わずか1.2%。そんな限られた人々だけが集い、有益な情報交換ができるプラットフォームがこれまでありませんでした。『ゆかし』の会員になれば、インターネットにアクセスするだけで24時間、自由に同じクラスの富裕層と気軽に交流ができるわけです。また、しっかりコストをかけて、富裕層限定のエクスクルーシブなサービスや商品、情報を無料で提供している点も喜ばれています」
 こう言うのは「ゆかし」を運営するアブラハム・グループ・ホールディングスの岡壮一郎社長である。
 三井物産勤務時代に海外の若手富裕層と接する中、「日本でも若手富裕層が増えている」と気づき、アブラハム社を起業。'05年8月から免許を有する子会社を通じて、富裕層向けの投資情報サービスをスタートした。
 同社が提供した投資情報が当たり、顧客が次々に富裕層になるにつれて、富裕層同士の交流の場が欲しいとの要望も出始めた。そこで、富裕層が集まれる情報プラットフォームとして立ち上げたのが「ゆかし」というわけだ。
「'08年2月に、自著を出版してから、いっきに会員数が増え始めました。会員からの紹介に加え、『ゆかし』のサイトから入会の申し込みをされる方も多いです。ただ、審査をかなり厳しく行っているため、希望者の60%近くは入会をお断りしているのが現状。会員に安心して交流していただくために、営業勧誘目的の加入などを阻止しているのです」
 同社のそんな厳しい審査を潜り抜けた富裕層は、多くの企業にとって喉から手が出るほどほしい良質な顧客である。実際、「ゆかし」はテレビ局と同様の広告ビジネスモデルである。最初は会員数非公表のため怪しまれ、「ゆかし」への広告出稿をためらう企業も多かったそうだが、試しに出稿をして反響があると、急に広告が集まり始めた。
 500万円以上の商品の見込み客を1人集めるための広告コストは20万円かかるのが相場だったが、「ゆかし」なら3万円程度で済んだからだ。今では三菱地所、三菱東京UFJ銀行、フェラーリ、メルセデス・ベンツジャパン、資生堂、ヤマハ、外資系証券会社など、国内外の錚々〜そうそう〜たる企業の広告が掲載されるようになった。現在、同社の法人向け売上構成比は、広告事業が50%、商品開発協力などのマーケティング事業が50%。3年連続で増収増益を達成している。
 また、サイト内の交流だけではなく、様々なかたちのオフ会も行われているようだ。
「下関にふぐを食べに行くなど、会員同士で企画したオフ会を楽しまれているようです。当社としても、顧客企業をスポンサーとする商品説明を含むオフ会を、毎月1、2回程度、会員向けに開催しています。なぜか最近、そこで出会い、ご結婚に至る会員が増えています」



 海外のファンド情報と低い手数料に富裕層が魅力を感じた

 だが一番人気は、同社の子会社であるアブラハム・プライベートバンク株式会社が提供する優良ヘッジファンド情報なのだとか。サイトでのアクセス数も群を抜いて高いという。やはり富裕層の最大の関心は、ストックした資産の減少リスクを抑え、高いリターンを得ることにあるようだ。
「一般的にはリスクとリターンは裏表の関係ですが、富裕層ほど低リスク・高リターンを求めます。巷に溢れる金融商品では満足しません。他方、低リスク・高リターンを実現できる一握りの一流ヘッジファンド会社の本音は、機関投資家よりも、ラストマネーを有する富裕層個人に頼りたいということ。そこでアブラハムが、『ゆかし』会員の資産総額1兆円を背景に強気にファンド会社と交渉し、機関投資家よりも低い手数料や有利な条件を引き出し、それを個人投資家に還元することができるのです。アブラハム・プライベートバンクは、海外一流ファンドを組み入れたポートフォリオを『ゆかし会員』に提案し、その助言手数料を収入としています。
 会員の関心は資産運用に続くのが教育、そして不動産、社会貢献、芸術でしょうか。SNSを活用した交流が主となる『ゆかし』ですが、原理原則はあくまでもプライベートクラブ。ルールを守っていただければ、どのような使い方をされても良いのです。会員が安心して交流できるための場づくりを、これからも徹底して行っていきます。将来的には、中国、BRICS諸国の富裕層を対象としたサービスも展開していきたいですね」
 1兆円とは、国内の富裕層が有する純金融資産の約1%だ。そんな大きなパワーを持つに至った「ゆかし」のサイトでは、今日も富裕層たちが自分に相応しい情報を求めて情報交換を続けている。富める者が富むことで、庶民にも自然に富が浸透するという「トリクルダウン効果」を、「ゆかし」が実証するかもしれない。


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「YUCASEE(ゆかし)」会員の資産規模が1兆円を突破

2010/12/15 15:41
 富裕層向けメディア、マーケティング支援事業などを手掛けるアブラハム・グループ・ホールディングス(東京・港)は、同社が運営する富裕層向けの会員限定サイト「YUCASEE(ゆかし)」会員が保有する金融資産の総額が1兆円を突破したことを明らかにした。また、同社が2009年2月に開設したプチ富裕層≠ターゲットとしたニュース・サイト「YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)」が、立ち上げから1年で月間閲覧者数が240万人まで拡大している。
 同社は06年11月に1億円以上の金融資産を保有する富裕層が入会審査後に閲覧できる会員サイト「ゆかし」をスタート。富裕層同士のつながりを求める会員に対し、インターネットを通じた情報交換や、パーティーなど交流の場を提供。09年12月時点で、会員が保有する金融資産の総額は9804億円まで拡大。10年2月現在で、1兆円を突破した。
 金融資産の拡大を後押ししているのは、高額所得者向けニュース・サイト「ゆかしメディア」とみられる。いわば「ゆかし予備軍」向けのサイトで、富裕層向けの注目ニュースや資産運用に成功した富裕層へのインタビュー、不動産やリゾートなど高額消費に関する情報コンテンツで構成している。「ゆかしメディア」読者の6割は30〜40代で、男性が8割を占める。会員の金融資産を見ると、世帯年収1000万円以上が約5割、金融資産3000万円以上が約4割という。
 同社の主な収入は富裕層向けに商品を提供する企業からの広告収入だ。広告料金は、「ゆかし」サイト内のタイアップ記事は月額200万円、「ゆかしメディア」内のトップバナー枠が月額65万円だ。それぞれ広告の料金体系を分けることで、広告主の企業がアピールしたい顧客層や商品単価などに応じて選択できるようにしている。広告を出稿した企業は、外資系プライベートバンク、国内証券、FXなどの金融関連及び、不動産投資、マンション販売など不動産関連の2業種が6割程度を占める。

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会員総資産額は1兆円−「YUCASEE(ゆかし)」について高岡壮一郎社長に聞く

2010/12/13 19:00
富裕層だけが入会できるプライベートクラブ「YUCASEE(ゆかし)」や富裕層向けの投資助言サービスを展開するアブラハム・グループ・ホールディングスの高岡壮一郎社長に、同社のサービスについて伺った。

同社は2004年設立。「一般的に富裕層とは、純金融資産(不動産、負債を除く金融資産)が1億円以上)を指す。日本における個人金融資産分布(2007年時点)を見ると、日本の富裕層は世帯数で1.8%だが、個人金融資産では20.7%を占める」(高岡氏)ことから、富裕層マーケットが人口減少する日本において非常に成長性がある市場であるという。

富裕層市場の活性化を通じて社会全体を豊かにすることを使命に、「YUCASEE(ゆかし)」を始め、投資助言業の「アブラハムプライベートバンク」、インターネットメディア「ゆかしメディア」等の事業を展開する。

同社が媒体資料上で公開している「YUCASEE(ゆかし)」の会員内訳をみると、金融資産が1億円〜5億円が85%を占め、10億円以上は4%に上る。年代層は40代が43%と最も多く、ついで30代(21%)、50代(26%)、60代〜(8%)、20代(2%)と続く。職業は経営者・会社役員、医師・弁護士等、個人事業主、投資家などが名を連ねる。会員数は公開されていないものの、会員総資産額は1兆円に達し、不況下における購買バワーとして内外の企業から注目を浴びているとしている。

YUCASEEの会員になる理由のひとつとして、富裕層同士のクチコミなど一般では知りえない情報や特典が提供されることが挙げられる。「富裕層の本音や、富裕層限定ブレゼントが集まる場としてYUCASEEを成長させていきたい」(高岡氏)。

会員は口コミなどで広がりを見せ、さらには「ゆかしメディア」などの展開により、認知度を広げてきた。高岡氏は「ゆかしメディアは、会員登録が不要な富裕層向けニュースサイトで、ユニークユーザで60万人。ストックの多い富裕層というよりフローの多い高額所得者の読者が多い」と説明する。今後について、高岡氏は「富裕層の資産を増やして、日本の経済を活性化させたい」と話した。

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変わらぬ価値を訴求

2010/12/13 18:45
 海外有力ファッションブランド18のうち、バッグ・財布を過去1年以内に購入した割合は富裕層を含むすべての層で仏「ルイ・ヴィトン」がトップ。2番手は富裕層のみ仏「エルメス」で「好きな海外ファッションプランド」でも富裕層だけエルメスが首位だった。
 ヴィトンとエルメスはアウトレットに出店しないなど価値の安定に力を注ぐブランド。ヴィトンは好みのストライプやイニシャルを遠んで入れられるなど富裕層好みのサービスを充実。エルメスは高級ブランドの中でも高額だが、ファッションコーディネーターの西山栄子氏は「流行に左右されず、20年たっても価値が変わらない点が支持を集める」と見る。
 もっともヴィトンを傘下に持つLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンの高級洋酒などを含む1〜9月の日本の売上高は前年同期比19%減(円換算)。市場全体は苦戦しており、中堅ブランドでは販促連携の動きも。スイスの腕時計「ジャケ・ドロー」と仏紳士靴「ジェイエムウエストン」の呼びかけで10月9〜10日の2日間、東京で輸入車など12の高級ブランドが集まり、食事をふるまいながら商品を紹介するイベントが開かれた。各ブランドの顧客や純金融資産1億円以上が入会条件の交流サイト「YUCASEE(ゆかし)」の会員など計363人を集めた。ジャケ・ドローでは後日、招待客3人が1個平均約250万円の腕時計を購入した。

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10/9「マスキュリニティ2009」初開催

2010/12/09 13:52
長引く不況に喝!五感で味わう男の贅沢

 銀座のニコラス・G・ハイエックセンターにダンディな男たちが集結!衣食住様々な分野から、現代紳士にピッタリな最高級のブランド14を集めた合同展示会が行なわれた。ファッションや飲食業はもちろん、スキンケアや車、超富裕層会員制トラベル・エージェンシーまでもが参加。会場は熱気に包まれ、景気早期回復への夢を膨らませた。

1.イベントをディレクションしたセバスティアン・サントス=スウォッチグループジャパンジャケ・ドロー事業本部長
2.エリックヴァンエイザレン=ジェイエムウエストン・ジャパンリテールマネジャー
3.ジェロームH.ローゼンバーグ=トゥミジャパン社長
4.岡本吾作アブラハム・グループ・ホールディングス「ゆかし」事務局
5.ケータリングの「フォション」
6.衣食住様々なブランドをミックスした展示
7.スザーン・サントス=「イソップ」グローバルトレーナー
8.高木美香「ルビィ」デザイナー
9.春日亜希「マスキュリニティ2009」イベントコーディネーター
10.ファブリッツィオ・カッツオーリ=マセラッティ日本統轄マネジャー
11.1階に展示された「マセラッティ」の車
12.リオネル・ベカ=キュイジーヌ[s]ミッシェル・トロワグロチーフエグゼクティブディレクター
13.吉江潤ザ・リッツ・カールトン東京セールス&マーケティング担当副総支配人
14.足立達矢・伊「カナーリ」日本代理人
15.せいあ・リー=ジェットセッター代表
16.クロード・ベルン=アランフィガレ日本支部統轄マネジャー
17.ロバート・タテオシアン=タテオシアンCEO
18.ベルナール・サンドロン=ビーシーアイエルジャポン社長
19.ワインは日本初上陸「シャトーラ・ヴェルリ」

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交流サイトで投資人脈づくり

2010/12/09 13:47

得意分野教え合い効率的に情報収集

 インターネットのサイトを通じて会員が交流するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を、投資関連の情報収集に活用する人が増えている。ネットに流れる情報は玉石混交で注意が必要だが、上手に使えば投資に関する知識や技能の向上につながる可能性がある。
 SNSはネット上で同じテーマに興味を持つ会員が「コミュニティー」という集団を形成し情報を交換するのが特徴だ。入会するには他の会員の紹介が必要であるため、従来のネットでの交流手段に比べて匿名性が薄れ、トラブルが起こりにくいとされ、5年ほど前から急速に広がってきた。
 ミクシィ、グリーなどSNS事業を手掛ける上場企業も登場している。コミュニティーのテーマは旅行、健康、スポーツ、ペットなど様々だが、株式投資をはじめとする資産運用も一大ジャンルになっている。
 ある大手SNSの会員画面で「株」というキーワードでコミュニティーを探したところ、4500超にのぼった。投資初心者向けのコミュニティーを見ると、「ネット証券を選ぶならどこがいいですか」といった質問に対し、別の会員が自分の経験談に基づいてアドバイスしていた。中国株の有望銘柄は何か、日経平均株価の予想などコミュニティーは多種多様。あちこち訪問していくときりがない。
 入会や利用は無料。サイトに掲載する広告で稼ぐのがSNSのビジネスモ外為」というFX版のSNSも立ち上げる予定だ。
 10月17日の夕暮れ時、東京・六本木のバーに16人の個人投資家が集まった。イラクへの投資について情報交換する会合で、参加者はSNS「ワールドインベスターズ」の「イラク株投資コミュニティー」の会員だ。サイト上での情報交換では飽きたらず、このコミュニティーの管理人である会社員の星龍登さん(37)の呼びかけに応じて対面したのだ。ネットから発展した「オフ会」と呼ばれる会合だ。
 ワールドインベスターズはテーマを「海外投資」に限定したSNS。メディア関連企業のザ・スリービー(東京・港)が運営し、海外投資に興味を持つ個人投資家約6000人が会員登録している。異色の分野に興味を持つ比較的少人数のSNSなので、コミュニティーでの交流が深まりやすいようだ。
 イラク投資の会合では、まず星さんが5カ月かけて現地に証券口座を開いた体験談を披露。イラク株に投資しようと試行錯誤していた30歳代の女性2人組は「現地に送金できずに困っていたが、何とかなりそう。直接話が聞けてよかった」と感想を話していた。熱心が議論が夜10時ごろまで続いた。


富裕層限定、入会審査も

 運営者が会員を選別するSNSもある。アブラハム・グルーブ・ホールディングス(東京・港)が運営する「ゆかし」がそれだ。会員を金融資産1億円以上の富裕層に限定している。入会するには別の会員の紹介のほかに、資産を証明する書面の提出が求められ、電話による入会審査もある。08年夏に会員になった白川ゆかりさん(37)は「わからないことをネット上で質問すれば、親切に教えてもらえる」と話す。不動産投資に興味を持っていたが、他の会員からリーマン・ショック後の不動産市場の惨状について説明を受け、思いとどまった。
 アブラハムの高岡壮一郎社長は三井物産の出身。「日本の個人金融資産の大部分を握る富裕層をネットワーク化できればビジネスとして面白い」と考えて06年11月にゆかしを始動させた。「会員を富裕層に限ったことで、信頼を得ることができた」と話す。東京海上日動火災保険や大手ベンチャーキャピタルのジャフコから出資を受け、株式上場を目指しているという。

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富裕層に見るハワイの可能性◎専門家に聞く最新動向

2010/12/06 15:45

減退し、それまで背伸びしていた消費が脱落する一方、純金融資産1億円以上の富裕層の投資マインドはさらに積極的になった。昨年10月にゆかし会員を対象に実施した調査では、投資に「積極的になった」と答えた人が43.9%に上る一方、「消極的になった」との回答は23.0%にすぎなかった。消費意欲についても8.8%が「積極的になった」と答え、63.5%が「変わらない」と圧倒的多数を占めている。
 そんなゆかし会員が関心を示している商材・サービスのトップが「教育」。2位に「不動産」、3位に「健康」と続き、4位に食い込んでいるのが「旅行」だ。1回の旅行にかける平均費用は1週間で1人当たり150万〜300万円。会員専用ページには、宇宙旅行や潜水艦クルーズといった広告がずらりと並び、こうした市場が確かに存在している様子をうかがわせる。ハワイの高級コンドミニアムも人気商品のひとつだ。

開拓には投資が不可欠

 では、日本人の海外旅行で常に中心的な役割を果たしてきたハワイには、富裕層を十分獲得できるだけのポテンシャルがどれだけあるのだろうか。
 ハワイが多くの日本人に愛され、海外旅行ビギナーからリピーターまでを引きつける旅行先であることは明白だ。実際、日本の芸能人やハリウッド俳優の中には、ハワイに別荘を持つ人も少なくない。
 しかし、日本人にとってあまりにも身近なデスティネーションとして定着してしまったのも事実。ワイキキに滞在するスケルトンツアーが主流になり、富裕層をターゲットとしたビジネスはあまり展開されてこなかった。もちろん、航空座席の上級クラスやネイバーアイランドの高級ホテルを組み合わせた商品開発はすでに進んでいるが、旅行会社の富裕層向けのアプローチや決定的な成功モデルはまだまだ少ないのが現状だ。
 「ハワイはマスマーケットとして成熟し切っている。富裕層開拓のポテンシャルはあると思うが、投資して十分な準備を講じなければならない」
 こう話すのは、アマンリゾートやワン&オンリーリゾートといった、小さいながらも上質な世界各地のリゾートホテルを中心としたパーソナル旅行を手がけるマゼラン・リゾーツ・アンド・トラストの朽木浩志代表取締役だ。“余暇のコンシェルジュ”を掲げる同社の顧客の9割は、地元金沢ではなくウェブ検索やロコミで同社を知った全国の人々だ。彼らは、世間に出回っているパッケージツアーは決して利用しようとはしない。混載での移動、空港集合時の待ち時間などちょっとした団体行動さえ嫌がり、あくまで“個”を主体とした旅行を好む。

“個”に着目した提案を

 朽木代表がハワイの商品開発で模索しているのは、こうしたこだわり層に向けたパーソナルなサービスの提供だ。世界の名だたるリゾートを自身の目でも確かめてきた朽木代表が考える富裕層を動かすキーワードは、“自分だけ”“フレキシビリティー”“わがまま”。ところが、ハワイのホテルの多くは日本人のゲストリレーションズはいても、チェックインをいかに迅速にさせるかに追われ、一人ひとりの細かな要望にまで対応する余裕がない。旅先でワインの銘柄にこだわる人も増えているが、ファシリティーは充実していてもソフト面でそこまでのバリエーションを持つホテルも少なく、市場開発にはこうした細かな部分から働きかけていく必要があるとみる。
 富裕層の開拓には、業界の先行投資がもっとなされるべきだと考えるのは、前出の高岡社長も同様だ。ゆかし会員の68%が消費活動が最も盛んな30〜40代のインテリリッチ。「旅行業界は富裕層をシニア層と捉えすぎている。別の角度から付加価値を提供する必要がある」。そんなゆかし会員が求めているのは、自分たちだけに与えられる情報やファシリティー。SNSの中で、ザ・カハラ・リゾート&ハワイの朝食ビュッフェの美味しさが話題になることもあるという。ステータスを重視するため、世界の富裕層に人気のあるリゾートを好むのも特徴で、「一般的にヒットする2.5年前にはすでに知っているというのが目安。真の富裕層に売れたものをパッケージ化して、プチリッチ層に仕掛けるというやり方はある」とアドバイスする。
 一方、「ハワイの良さを本当の意味で楽しめるのは、年収700万円以上のキャリア女性層ではないか」と話すのは、キャリアデザインセンターが運営するキャリア転職の専門情報サイト「女の転職@type」の企画編集を手がける清水利恵編集長だ。清水編集長が取材をしてきた年収500万円以上の女性たちの消費スタイルは“お得にいろいろ手に入れたい”。旅行に関しても雑貨ショッピングやB級グルメなどへの関心が高く、特に20代では近場のアジアへと目を向けている人が多い。彼女たちよりも年収や年齢がもっと高く、ただ単にのんびりすることや自分の持つこだわりに時間とお金を使うことのできる大人の女性にハワイのニーズがあると指摘する。

心をつかむ“演出”が重要

 「ハワイは富裕層という点では、逆転の発想で考えると伸びしろが非常に大きい」
 マゼランの朽木代表はこう断言する。特に、その可能性に着目するのはネイバーアイランド。プライベートな空間を演出するヘリコプターを利用し、誰もいないビーチに降り立ってピクニックランチを楽しむなど、ハワイには演出次第で富裕層に訴求できる素材がまだまだ埋もれているという。渓谷や川など雄大な自然も大きな魅力だ。また、ツアープランづくりでは旅先でちょっとしたサプライズを仕掛けるのも、富裕層の心をつかむうえで有効ではないかとみる。高岡社長も「富裕層へのアプローチは企画力と提案力に尽きる。まだ富裕層自身気づいていないニーズを顕在化し、適した方法で露出していくことが重要」と話す。
 折しも、ハワイ州観光局(HTJ)が今年の新プロモーションとして「ハワイ50選」を発表。ハワイで特別な時間を過ごしてもらえるよう、ハワイの観光に携わるプロが厳選した50のスポットを紹介している。なかにはカウアイ島で体験できるハワイ流のチュービング(用水路下り)、マウイ島東部にあり川の浸食で生まれた天然のプールで水遊びを楽しめるハナ、パワースポットとしても知られるオアフ島のマカプウ岬といった、旅行者と旅行会社の双方に新しいハワイを発見してもらえるスポットも充実している。こうした素材を活用しながら付加価値やサービスを見直すことで、富裕層市場を刺激することも期待できそうだ。

パッケージツアーの動向

アイルにカハラ、ハレクラニのスイート利用登場

 こうした富裕層ビジネスに携わる異業種の専門家の話からは、パッケージツアーと富裕層の相性の悪さが浮き彫りになっているが、既存の旅行会社の取り組みはどうか。
 09年度下期商品で、富裕層やリピーターへの取り組みを強化することで顧客単価向上を目指す姿勢を明確に打ち出したのはジャルパックだ。アイルで「ジャルパックのブレミアムな旅」のコースを増設。ハワイでは、ビジネスクラスを利用し、さらにホテルはザ・カハラ・リゾートやハレクラニのスイートルームを用意したコースを新設した。ハレクラニでは昨年オープンしたばかりの「オーキッド・スイート」に泊まる。ブライベート感を重視するため、空港/ホテル間の送迎もグループ単位の専用車を用意した。
 オアフ島ではカハラやハレクラニを特別なホテルとして差別化する旅行会社が多く、JTBのロイヤルロード銀座でもビジネスクラス専用ブランド「夢の休日」で、新年を両ホテルで過ごすプランを企画している。
 ただ、このほかの商品を見ても、依然として高級ホテルと航空座席の上級クラスの組み合わせにとどまるものが多く、心を動かすようなサプライズに欠ける感もある。さらなる市場の拡大には販売スタッフのコンサルティングも鍵となるだろう。

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噂のウラをとってきました!!

2010/12/06 15:43

お金持ちコミュニティー「ゆかし」に潜入!

昨今、下流層とともに富裕層≠熨揄チの傾向にあるという。その層を狙った雑誌やサークルも盛んだとか。そんななか発見したのが富裕層限定のサイト「ゆかし」。ここで、セレブな金持ちの実態を直撃してみた

見せてもらうと……

 話題のサイトを覗いてみる。SNS(※)「ゆかし」の入会条件は純金融資産1億円以上!入会には厳正な審査があり、年収はもちろん株式や不動産などの資産状況、家族構成などを申請しなくてはならない。
 めでたく会員になれば、そこは「富裕層が自然体で振舞える場所」で、「あなたにふさわしい人脈や情報」も提供されるんだとか。会費は無料。富裕層は特別≠ニいう臭いがプンプンだ。どうせ私は会員にはなれない。
 会員だけが参加できるシークレット・パーティもあるらしい。あわよくば金持ちとお友達に!そんな邪〜よこしま〜な思惑もあり、なんとかツテを使い数人の会員と知り合いになることに成功した。
 まずは30代のイケメン会社経営者に直撃!
「ビジネスに有用かと思い入会しました。同じような階層の人とも会って話をしてみたかったですしね。申し込みから2週間ほどで、審査が通りました」
 審査にパスすると会員限定サイトを見るためのパスワードがもらえる。成功者の証である。本来ならサイトを見ることも許されない私だが、強引にお願いして、特別に見せてもらった。
 そこには投資情報はもちろん、アメリカへの高級家具買付けツアー、老舗の革製品セミオーダー、海外ブランドのVIPルームでの特別先行予約、さらには高級リゾート無料招待という、ため息が出るようなレア情報が満載されている。
「タイや沖縄の無料招待は、高級リゾート物件購入のための見学会ですね」
 イケメン経営者が解説してくれる。バブルの残り香が漂っているよう。しかしお金持ち同士とはいえ、トラブルもある。サイト上で個人攻撃をしたり金持ちぶりをひけらかして袋叩きにあい、追放された会員もいるんだとか。ちょっといい気味。


彼らの会話とは

 この「ゆかし」や富裕層の現状について、サイトを運営するアブラハム・グループ・ホールディングスの担当者に聞いてみた。
「会員数は非公開ですが、会員の総資産額を合計すると8099億円です。2009年1月時点と比べ、単月の会員増加率は2.14倍になっています」
 不況の中でも、金持ちはいるところにいる、ってか。
「日本国内にいる限り富裕層は、自分は裕福だと人前ではあまり言いません。しかし実際は『自分に相応しい場所が少ない』という悩みを持っているんです。だからこそ心から頼りになると感じるのが、同じような富裕層の知恵や、同じ目線で本音を言える仲間です。その輪が広がり知恵が共有されれば、ほかのメンバーたちにも恩恵がある。そんな思いで設立しました」
 お金持ちはコネクションを広げ、さらに金持ちに。そんな構造も見えてくる。格差だ、差別だ!世の中おかしい!ヒガミ根性も最高潮に達してきた。
 やけくそ気味で、シークレット・パーティ(オフ会)によく参加するというロマンスグレーのお金持ち会員のもとへ。
「オフ会にはゆかし主催のものと、会員が自主的に行うものがあります。会場は高級レストランやホテル、船上パーティも。会費? そんなに高額ではなく、大体5万円以下でしたよ」
 紳士はさらりと言う。
「サイト上では匿名の方が多いので、こういう場で名刺交換します。価値観が同じこともありすぐ仲良くなれますよ。成功している方ばかりなので会話の引き出しも多い。『都心のお買い得物件』とか『税金対策』といったビジネスに関することから、『葉山にクルーザーを所有しているので今度ぜひ』といった私的な話までさまざまです。普通の会話でしょう?」
 いや、全然フツーじゃない。意地悪心がうずく。昨今の不況で破産した人もいるのでは?
「ビルが一棟飛ぶ(手放す)ぐらいは笑い話。みんな、どうってことないようです。ただ富裕層はお金だけでは幸せを感じられない、少しのことでは幸せになれない傾向にあるんです。悲しいことですが、人間関係にしても疑り深くなったり、騙されることを必要以上に警戒したりする人も多い。贅沢な悩みかもしれませんが、だからこそ人との撃がりを求めて、『ゆかし』のようなサイトに参加するのでしょう」
 金持ちならではの孤独感もあるのだろう。私には理解できないけど。最後に、どうしたら金持ちになれるのかと質問したら、鼻で笑われた。ふんっ。
 (次回は9月7日号です)


SNSって?

ソーシャル・ネット・ワーキング・サービスという、インターネット上でコミュニケーションをとれるサービス。情報交換から友達同士の他愛ないやりとりまで、使い道はさまざま。会員数が1630万を超えるmixi(ミクシィ)が有名


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会員の総資産は、2009年5月現在で8,099億円

2010/12/02 11:46
資産1億円以上の富裕層限定倶楽部

 アブラハム・グループ・ホールディングス(東京都港区)が運営している会員制インターネットクラブ「YUCASEE(ゆかし)」は、入会資格が金融資産1億円以上限定で、会員の総資産は、約6400億円になるという。
 月間PVは30万、会員の層は、40代と30代合わせて約68%、会社経営者が半数を超える。
 入会についても厳格な調査を行っており、審査担当者が電話・面談インタビューを行うとともに、独自の審査によって確認。その後資産保有状況を証明できる公式書類を提出するといった具合。こうすることによって資産1億円以上の限定された人間だけが入会できるように徹底化しているのだ。
 いわゆるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の中で、富裕層に特化した情報はもちろん、人脈作り、社会貢献の場などを提供していく。
 具体的には、会員同士のパーティーの開催、限定商品の販売、コンシェルジュサービス、資産運用情報の提供など。会員同士の交流の場ではビジネスに繋がることも少なくないという。
 同社によると、日本の金融資産が約1200兆円あるといわれている中、約20%を上位の2%の層が保有しているという。同社がターゲットにしている金融資産1億円の層は、約86万世帯にものほる。この数字は、2003年と比べて9.4万世帯増加している。
 同社は、またグループで海外ヘッジファンド投資などの富裕層向けの資産運用サポート、富裕層の資産運用、生活を総合的にサポートする専門組織、「ゆかしファミリーオフィス」を運営している。
 このネットを通じて富裕層のマーケティング情報を企業に提供するなどのサービスも行っている。

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富裕層向け情報一般向けに公開

2010/12/02 11:43
 資産一億円以上の富裕層限定の交流サイトを運営するアブラハム・グループ・ホールディングス(東京・港、高岡壮一郎社長)は、富裕層向けの内容で誰でも見られる情報サイトを新設した。投資に関するコラムや高級車の特集記事、高額な不動産の情報など、資産が五千万円以上の人を想定したコンテンツを掲載。

 新サイト名は「YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)」。並行して続ける会員制サイト「YUCASEE」は閲覧件数が月間約三十万件だが、新サイトは六十万件以上をめざす。記事は一部、両サイトで共有する。広告する商品は単価八百万円以上が基準。広告料は三カ月間約百九十万円で、三十社程度を集める。
 アブラハムの調査では、資産家の消費意欲は依然旺盛。高級品やサービスのPRが有効に消費に結びつくとしている。


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不況の影で拡大する富裕層ビジネス「ニートの倍以上いるお金持ちを狙え」

2010/12/01 13:47
2009年02月07日13:00

 今月2日にアブラハム・グループ・ホールディングスは「富裕層向けポータルサイト」をオープンさせた。富裕層ビジネスはいまじわじわと国内で拡大している。

 2007年に野村総研が発表した資料によると日本の純金融資産は1173兆円。日本の国民一人あたり920万円を所有していることになる。

「私はそんな大金など持っていない」という人もいるだろうが、それもそのはずで純金融資産の全体の2割は国民の上位2%(90.3万世帯)が保有しているのだ。この2%は純金融資産1億円以上を持つ人々で、マーケットでは「富裕層」と呼ばれている。

 この富裕層に目を付けたのが「富裕層ビジネス」だ。贅沢なサービスを受けることになれた相手への商売は壁が高そうだが、富裕層の人口は150万人で実に日本人の83人に1人は富裕層に入る。一方で厚生労働省によると、ニートと呼ばれる若年無業者は62万人(06年)。つまり数でみると富裕層はニートの倍以上、存在することなるのだ。さらに日本の富裕層は年々増え続けており、その数は米国に次いで世界2位、アジア全体の富裕層人口の約6割を占めている。不況がうずまく日本にあって富裕層市場は成長セクターとして注目されているのだ。

 富裕層ビジネスを担う企業も富裕層の増加とともに拡大しており、たとえば富裕層限定のプライベートクラブ「ゆかし」を運営するアブラハム・グループ・ホールディングス(以下、アブラハム)は、2004年に創業以来急成長を続けている。今月2日にも新サービスとなる富裕層向けポータルサイト「ゆかしメディア」をオープンさせ、ビジネスを広げている。

「ゆかし」は日本初のインターネット上のプライベートクラブで金融資産が1億円以上の人だけが参加できるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)だ。同サイトに入会するには「3段階におよぶ極めて厳格な審査」(同社)をクリアしなければならない。会員は30代〜40代が多く、職業は企業経営者や医者や会計士などさまざまだ。実名は明かせないが、同社によると会員の中には「国内最大手流通企業を一代で成し遂げたカリスマ経営者」や「国内No.1ヒットを連発し、現在は欧米某国でレコーディングしている歌手」、「すでに100億円の不動産を持ち、さらにレバレッジをかけドナルド・トランプを超える大富豪を目指す経営者」「女子大に通いながらFXで冨を得た21歳の女子大生」なども会員になっているという。全会員の合計金融資産は6400億円にも達している。

 ゆかしのような富裕層のコミュニティに参加するユーザーは会員同士で交流することによって、富裕層同士の横のつながりができ、ビジネス機会が得られるという利点がある。また同サービスには男性だけでなく女性も全体の3割ほど参加しており、「会員様同士の結婚のご報告も」(同社)複数届いているという。ゆかしには金融資産が1億円以上の人しか参加できないので、結婚した夫婦は少なくとも世帯で2億円以上を有していることなる。日本ではゆかしが富裕層向けSNSの代表格だが、海外でも同様のサービスが誕生している。米国では世帯純資産300万ドル、または世帯年収30万ドルの人だけが入会を許される米国のSNS「アフルエンス」が話題となっている。

 国内外で成長を続ける富裕層サービスだが、世間はいま世界金融危機の真っ只中。富裕層の中にも資産を大きく減らしてしまった人もかなりの数で存在すると思われるが、アブラハムが実施した会員向けのアンケートでは「08年は下落相場でこそ儲かるヘッジファンドへの投資などで逆に儲けた人が多かった」(同社)と、予想とは逆の結果が出ている。

 もともと富裕層は毎年3000億円〜4000億円規模でヘッジファンドを購入しており(金融庁調べ)、そもそもなじみが深いものではあるが、とくに08年後半の金融危機後は絶対収益を追求するヘッジファンドへの需要が高まり、実際に同社子会社のアブラハムプライベートバンクの投資助言などを参考にヘッジファンド投資をする富裕層が急増、「08年通期でプラス59%のリターンを叩き出したヘッジファンドもあり、まさにそれを購入していた投資家が多かった」という。

 また「7割が現在を投資のチャンスと捉えている」といい、投資に前向きの姿勢が目立つという。相場が下落した時にも儲け、投資に弱気になってしまう世界危機でさえもチャンスと捉えられなければ、飛びぬけた資産を得ることはできないということなのだろうか。

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マーケティング・アイ 2009.02.02

2010/12/01 13:44
コノシュアーリッチに響かせる

消費に関しても前向きで、行動力があるコノシュアーリッチ。彼らに呼応するかのように、ここにきてじわりじわりと各企業が改めて富裕層向けビジネスに名乗りを上げてきた(図3)。そこには、彼らの消費が活性化することでトリクルダウン効果か生まれればマーケット全体に明るい兆しが出てくるのではという期待も込められていると思われる。ここでは、その鍵を握るコノシュアーリッチのニーズに響かせるためのポイントと、それらを巧みに満たしたサービスを紹介したい。


程良いサポート。縁の下の力持ちの存在

すべてのサービスに関して受身だったコンサバリッチに対して、知識や情報が豊富なコノシュアーリッチは「すべてお任せ」を嫌う。自ら積極的に動き、開拓することもひとつのビジネスチャンスと捉えているため、自分がほしいものを探す手助けとなるコンシェルジュ的存在を求めている。それは資産運用に関しても言える事で、アブラハム・グループ・ホールディングスの高岡氏によると、大半の富裕層は「資産は自己で管理する一方、投資マネージャーの助言を希望」しているという。彼らは程良いプロのサポートというものを求める傾向があるといえる。


すべては消費ではなく投資。時間・空間消費く社会的価値

投資マインドの強い彼らはたとえ高額な買い物であっても、それが今後さらに価値の高いものに変わっていく可能性があると感じたらそこにお金は惜しまない。たとえば高額な年会費の会員制組織に入会する場合、コンサバリッチはそこで受ける最高のおもてなしや贅沢な空間で優雅な時間を過ごすために入会するのに対し、コノシュアーリッチはそこで生まれる人とのつながりやその組織の会員であるという社会的価値が今後もっと大きな益を生むと考え入会する。つまりその入会金は消費ではなく投資と考え、いくら高額な出費でも惜しくないと考える富裕層は多いのだ。

純金融資産1億円以上の富裕層限定のプライベートクラブ
「YUCASEE(ゆかし)」
アブラハム・グループ・ホールディングス株式会社
代表 高岡壮一郎氏

06年11月に開設された富裕層限定のプライベートクラブ「YUCASEE」(以下、ゆかし)。ここではSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を通じて富裕層同士の交流の場を提供している。ネーミングの「ゆかし」とは、「見たい、知りたい、会いに行きたい」を意味する日本の古語だという。入会金、利用料はすべて無料だが、なんといっても会員は純金融資産1億円以上を持った富裕層で、その上、口座確認やインタビューによる厳正な入会審査をくぐり抜けた信頼の置ける人々というのがこのプライベートクラブの最大の強みだ。運営元は05年に設立された、富裕層マーケティング支援事業などを手がけているアブラハム・グループ・ホールディングス(株)で、代表を務める高岡壮一郎氏は1974年生まれという若さ。東大卒で三井物産から独立した新進気鋭の経営者である。自書『富裕層はなぜ、YUCASEE(ゆかし)に入るのか』(幻冬舎)を出版したことで、「ゆかし」の認知度が上がり、今メディアからも注目を集めている企業である。「ゆかし」を運営することで、その会員から得た富裕層の特性、ニーズを別事業である富裕層向けビジネスに対するコンサルティングに活かし、企業の富裕層向けビジネスの向上に一役買っている。
「ゆかし」はコノシュアーリッチをターゲットとしており、会員の中心年齢層は30代から40代の“現役富裕層”だ(図4)。会社経営者、病院経営者・医者、弁護士、個人投資家など多岐に渡る分野でトップに君臨するスペシャリストばかりで、彼らは「ゆかし」のなかで富裕層同士の横のつながりを持ち、そこで有益な情報を交換し合っているのだ(図5)。この景気後退期であっても会員数は伸び続けており、退会者もほとんどいないという。同社が行った「ゆかし」会員アンケートにおいても、この経済状況を千載一遇のチャンスと捉え、投資・消費マインド共に高まっているとの前向きな回答が出ていた。それだけ元気な富裕層が集合している「ゆかし」、彼らが動くことで生み出す経済効果は相当額だと考えられる。
「ゆかし」の最大の特徴ともいえるのがコンシェルジュサービス。富裕層向け商品を販売している企業は出店料を同社に払い、販売を行っている。販売が成約すれば更に同社には手数料が入ってくる仕組みになっている。企業にとってはより効率的にターゲットにアプローチでき、会員にとってはそこでしか手に入らない、自分にふさわしい価値ある商品を手に入れられるというWIN-WINの関係が形成されているのだ。「ゆかし」は「見たい、知りたい、会いに行きたい」前向きなコノシュアーリッチにそっとサポートの手を添える、ツボをついたビジネスを確立しつつある。

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日本の富裕層ビジネスの真実格差拡大の影で増え続ける「お金持ちたち」

2010/11/29 15:51

2008年11月24日09:00

 少子高齢化社会が進む中で、増え続ける富裕層。147万人いるといわれる純金融資産1億円以上の層に向けて、ビジネスも花盛り。サブプライム以後70%も成長しているヘッジファンドの紹介など、驚くべき資産運用サービスが提供されている。

「富裕層」が経済を牽引するのが欧米の常識

 2007年のサブプライム問題に端を発して、不況の陰が忍び寄る中で、本年9月のリーマンショックで、経済の先行きが真っ暗になっています。並行して少子高齢化社会も進行し、日本国内も活力を失いつつあります。

 一方で、まだまだ元気があるのが「富裕層」と呼ばれる、純金融資産1億円以上の人たちです。驚くべきことに、日本の富裕層の人口増加率は、いまをときめく新興国インドの人口増加率を上回っていて、日本人の83人に1人が富裕層なのです。

 まず、富裕層が活気を取り戻すことで、不況の淵に入りつつある日本経済を牽引していってもらうことが期待されています。

 もともと富裕層が定着している欧米各国では、「富裕層の消費や投資が労働力や財・サービスの需要をつくり、経済成長を牽引する」という論議が活発に行われています。

 しかし、これまで日本では、「格差拡大」などと騒ぎ立てられるので、富裕層は目立たずにひっそりと生活してきた経緯があります。当然、富裕層向けのビジネスも、高級外車のセールスや老舗百貨店の外商などで一部見られましたが、ほとんど手つかずになっていたのです。

 そこに目を付けたのが、今回紹介する富裕層ビジネスを担う企業ですが、彼らもすごい勢いで成長しています。中でも、富裕層限定のプライベートクラブ「ゆかし」を運営するアブラハム・グループ・ホールディングスは、2004年に創業以来倍々で成長し続けています。

 はたして、その驚異的な成長には、どのような秘密が隠されているのでしょうか? 日本の富裕層の現状をレポートしながら、その背景を紹介していきましょう。

富裕層には「相続」か「自分で稼いだ」か2種類しかない

 最近「富裕層」という言葉を、新聞やテレビなどのマスメディアで数多く見受けられるようになりました。例えば、日本経済新聞各紙において、「富裕層」という単語を含む記事を検索したところ、2001年にはわずか400本程度でしたが、2006年には1345本にまで増加しています。平均すると、毎日4本程度、富裕層に関する記事が掲載されていることになります。

 メディアでこれだけ頻繁に取り上げられるということは、富裕層自体も大きく成長しているといえます。実際、現在の日本には、純金融資産を1億円以上保有する富裕層が147万人いて、その数は過去15年間で2倍に急増し、現在も増え続けています。そうして現在の日本では、金融資産保有者の上位2%が、全体の20%を保有するようになったのです。

 この現象は日本だけではなく、米国でも同じように起きています。資産100万ドル以上の世帯数が、1995年から2007年の間に倍増して、950万世帯に達しています。では、このような富裕層は、遺産相続などでばく大な財産を引き継いだ、生まれながらのお金持ちなのでしょうか?

 前述したアブラハム・グループ・ホールディングスでは、富裕層をその成り立ちから2つに分類しています。

1.相続リッチ…親族などから、財産を受け継いで富裕層になった人たち
2.インテリッチ…自らの能力と努力によって財産を形成して富裕層になった人たち

 つまり、お金持ちになるには、人から財産を引き継ぐか自分で稼ぐか2つに1つしかないのです。「1.」の相続リッチは、古今東西、いつの時代にも存在する富裕層で、「オールドリッチ(旧富裕層)」と同義です。それに対して、2は90年代から、世界的な経済改革路線が進む中で新しく登場してきたので、「ニューリッチ(新富裕層)」といわれています。

 マイクロソフトのビル・ゲイツやソフトバンクの孫正義などのIT起業家や、複雑な金融工学を駆使してヘッジファンドを運用し実績を上げているファンドマネージャー、そして医者や弁護士などが、この層に含まれます。

 つまり、自分の努力と能力によって、財産を一代で築き上げた人たちで、この層が市場開放によるビジネスチャンス到来で、急激に増加してきているのです。彼らは、「失われた10年」と呼ばれた激動の90年代を、自らが立てたビジネス戦略で果敢に挑戦して、成功を収めました。通常ならなかなか踏み切れないようなリスクを受け入れて、大きなリターンを稼ぎ出したわけです。

 ベンチャー起業のメッカ、米国のシリコンバレーでは、もし失敗しても何度でも再起が可能ですが、敗者復活に冷たい日本の企業風土の中で、成功を収めるには並大抵の努力では難しいのです。

富裕層ビジネスにも天国(成功)と地獄(失敗)がある

 そうして形成された新しい富裕層は、オールドリッチと異なる嗜好や生活様式を好みます。オールドリッチには、自分の引き継いだ財産を守っていかなければならないという使命感があり、資産運用も保守的です。

 それに対して、ニューリッチは自分の努力と才能で成功したので、財産を守るというより、少々のリスクを取ってもいかにうまく運用するかを絶えず考えていて、何ごとに対してもポジティブです。

 また、貯めるだけでなく、自分の知恵や知識を満足させるような価値のある使い方も追求します。お金など、自分の才能と能力さえあれば、いつでも取り戻すことができるという自信がみなぎっているからです。したがって、こうした従来のオールドリッチと異なった考えや行動をするニューリッチを対象にした富裕層ビジネスが生まれて、そして成長していくのは至極当然なことなのです。

 前述した富裕層クラブ『ゆかし』を運営するアブラハム・グループ・ホールディングスや富裕層向け雑誌「セブンヒルズ」などを発行するイーマケティングなど、いろいろな企業が参入してきています。それだけ、マーケットとして成長が期待されているのでしょうが、どんな企業でも成功するとは限りません。

「ちょいワルおやじ」で一世を風靡した雑誌『レオン』の編集長、岸田一郎氏が富裕層向けの雑誌『zino』とそのサイト『@zino』を華々しく立ち上げましたが、わずか1年で廃刊に追い込まれているのです。一方で、富裕層の嗜好をしっかり捉えたビジネスを展開する企業は、大きく成長しているのです。


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専門SNS集客アップ

2010/11/29 15:11
ターゲット絞り広告出稿効果的に

 特定分野に絞った交流サイト(SNS)が人気を集めている。女性向けファッションに特化したサイバーエージェント子会社のプーペガール(東京・渋谷、森永佳未社長)は、会員数約十八万人で九月のPV(ページ閲覧)数は三億回を突破。単純計算で一人あたり月間千六百n見ていることになり、最大手ミクシィの九百nをしのぐ。分野を絞って高い広告単価を実現。濃密な場≠提供することで好循環を生み出している。
 「ターゲットは明確。フアッションを楽しみたい若い女性向けサービス」――。森永社長が強調するように、プーペガールの会員十八万人のうち八割強を十一二十代の女性が占める。
 使える機能は極力シンプルに設定。自分のアバター(ネット上の分身)の洋服を自由に着せ替えられ、友人とファッションを評価しあって楽しむ。サイト内の話題はファッション関連に集中させることで、見知らぬ会員同士でも話すきっかけをつかみやすく、積極的に会話できる環境を整えた。
 自分の持っている洋服やバッグなどをデジタルカメラで撮影してサイトに投稿すると、アバターに着せる架空の洋服がもらえる仕組み。投稿すればするほど自身のアバターを着飾ることができるため、利用者は次々に写真を投稿する。現在、洋服などのファッションアイテムの写真七百万枚が蓄積されている。
 集めた投稿写真をもとにアバターアイテムを詳細に再現。「今では市販品をほぼ網羅できる」ほどに様々なブランドのファッションアイテムが集まる。サイトで見た洋服が気に入ったら、クリックひとつで物販サイトに誘導できる仕組みも用意。購買した場合には、誘導料として物販サイト運営者から収益を得る。


ファッションのプーペガール

「プーペガール」は高級ブランド「ルイ・ヴィトン」とサイト内でファッションコンテストを開催した

 五月にはネット広告には消極的といわれる高級ブランドを巻き込んで販促キャンペーンを実施した。「ルイ・ヴィトン」を国内販売するLVJグループ(東京・港)と共同で、実際に店舗で販売されている商品と同じデザインの仮想アイテムを詳細に再現。一部のアバターがバッグを持つとロコミで瞬く間に話題になり、新商品の認知度が高まったという。

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「目指す社会」議論を

2010/11/25 15:59
 豊かな人により多く負担してもらい、社会の様々なサービスの費用をまかなうのか。負担はそこそこにとどめ、富を築く努力を促して自由に使ってもらう方が、経済活動の活発化を通じて社会全体を豊かにするのか。税制を巡っては「公平」や「経済活性化」をキーワードに主張が対立する。一生の富の蓄積に課税する相続税や、資産形成の有力な手段である証券投資の優遇税制では特にそうだ。
 80年代末、地価高騰の副作用を緩和するために始まった相続税の負担軽減は、90年代に入っても基礎控除の拡大や税率の引き下げ・簡素化が続いた。バブル崩壊後の「失われた10年」で日本経済の低迷が長引くなか、デフレ克服や経済活性化の狙いが前面に打ち出された。その代表例が03年に創設された「相続時精算課税制度」。親から子への早い段階での財産贈与を促し、消費や住宅建設を増やすのが狙いだ。
 「企業の相続」でも経済活性化の視点が強調される。中小同族企業の後継者の相続税負担を一定の条件下で軽くする「事業承継税制」だ。「地域経済と雇用を支える中小企業を存続させる」(経済産業省)のが目的で、負担の一層の軽減策が検討されている。
 現行の相続税制の根幹は、1958年度改正以来変わっていない。財務省は50年ぶりの抜本改正へ動き始めた。政府税制調査会は昨年11月の答申で「相続を機に資産格差が次世代へ引き継がれる可能性が増している」と指摘し、格差の拡大再生産に警鐘を鳴らす。事業承継税制を巡っても「後継者として親族を優遇すれば、能力や意欲のある親族以外の個人が活躍できなくなる」と批判する学者は多い。
 資産家が集まった会員組織「ゆかし」は、大半が自ら富を築いた「新富裕層」だ。その資産総額は5300億円(6月時点)。運営するアブラハム・グループ・ホールディングスの高岡壮一郎社長は「もっと多く税金を納めろと言えば起業家精神をそぐ」としつつ、「機会は誰にも平等であるべきだ」とも話し、人生のスタートラインで差をつけるような税制には疑問を示す。
 米証券大手メリルリンチなどの調査では、純資産が100万ドル(約1億円)以上の人は世界に約1010万人で、日本人が約15%を占める。「金持ち大国・ニッポン」の富を、社会の支え合いにどういかすか。
 議論は「どんな社会を目指すのか」という問題に行き着く。「公平とは何か」という、根源的な問題を否応なく突きつけられる。議論を提起するのは政治の責任だ。近づく総選挙では、各党が明確な主張を打ち出すことを期待したい。

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YUCASEE(ゆかし)−NHK「日本のこれから 税金」をご覧になった富裕層の方へ

2010/11/25 13:48

プライベートクラブYUCASEE(ゆかし)が誕生したのは、2006年11月でした。
日本では少子高齢化・人口減少する一方で、富裕層の数は増加しています。インドの人口増加率をも上回ります。さらに、国富(金融資産)の20%は上位1%の富裕層が有しています。このように益々影響力を高めている富裕層ですが、日本国への税金を一番多く払っているのも富裕層です。
それなのに、富裕層の意向・動向は社会に反映されずらい、理解されずらい状況です。もっと、富裕層のニーズにしっかり応えてくれる場所、富裕層に相応しい場所があれば…。そんな富裕層のニーズから誕生したのがプライベート・クラブYUCASEE(ゆかし)です。日本の金融資産全体の20%を有する富裕層が活性化すれば、日本全体が活性化し、多くの人が豊かになる。そういう志の中で、YUCASEE(ゆかし)は運営されています。
YUCASEE(ゆかし)を運営するアブラハム・グループ・ホールディングス株式会社では、富裕層のニーズを企業に提供する調査・コンサルティング事業や、富裕層向けの投資情報を提供するアブラハム・プライベートバンク事業を展開しています。同時にYUCASEE(ゆかし)会員の活動量に応じて、WWF・ユニセフへの寄付を当社から行っています。


YUCASEE(ゆかし)の役割

YUCASEE(ゆかし)では、会員同士が自由に交流できます。同時にYUCASEE(ゆかし)では企業から商品開発の依頼を受け、会員様のニーズを反映した商品開発をサポートさせて頂いたり、様々なメディアに対して富裕層の生の声をお伝えすることで、富裕層である貴方のご意向を世の中に的確に伝達する役割を有しています。

是非、YUCASEE(ゆかし)にご入会ください。ご登録は無料です。NHK「日本のこれから 税金」に関するブログもあります。
富裕層のニーズにしっかり応えてくれる場所、富裕層に相応しい場所があれば…。そんな富裕層のニーズから誕生したのがプライベート・クラブYUCASEE(ゆかし)です。日本の金融資産全体の20%を有する富裕層が活性化すれば、日本全体が活性化し、多くの人が豊かになる。そういう志の中で、YUCASEE(ゆかし)は運営されています。


YUCASEE(ゆかし)プライベート・パーティー NHK取材秘話

8月某日、都内某ホテルでYUCASEE(ゆかし)会員限定のパーティが開催されました。出席者は30代の経営者、都内の病院経営者、人材紹介会社の経営者、3代続く老舗食品店の経営者等など。当日のテーマは「サブプライム後の資産運用・ヘッジファンド」に関する情報交換会でした。お互いの自己紹介を聞くだけで刺激になったとの声を頂戴しました。

本パーティの途中、会員様の事前の許可を取り、NHKディレクター氏がホテルに入室。「富裕層への増税についてどう思うか?」というインタビューが行われました。


編集後記(報告担当者)

週刊ダイヤモンドの大規模な調査に続き、NHKの放送と立て続けに「会員の声」を世の中に広くお伝えすることになりました。
日本では富裕層という立場ではなかなか表に出にくい為、極端に隠れがちな富裕層のみなさん。それが逆に他の人の誤解を招いてしまったり。富裕層の方でまだYUCASEE(ゆかし)にご入会ではない方は是非、是非、ご入会の上、YUCASEE(ゆかし)を通じて、ご自身の意見を様々な場所に発信していただければと存じます。

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富裕層の心を的確につかむ

2010/11/24 11:39
意外に孤独な新富裕層をまとめあげる

 特定のターゲットにダイレクトに響くサービスには、まだまだビジネスチャンスがある。例えば、純総資産1億円以上という富裕層。「いま日本の富裕層は147万人と言われ、その資産合計は213兆円。これは人口ベースで考えるとニッチであっても、マーケットとしては非常に大きいといえます」。そう語るのは、「YUCASEE」(以下「ゆかし」)を運営するアブラハム・グループ・ホールディングスの代表取締役社長・岡壮一郎氏だ。厳正な審査を経て入会した富裕層会員限定のSNSというかたちで、富裕層に交流の場を提供しているゆかし。近年一種の社会現象ともなってきた新富裕層を中心に、順調に会員数を伸ばしているという。
 「ネットと富裕層は相性が悪い」という定説があるなか、ゆかしが「新富裕層の社交界」として成功しているのは、世界中の情報をフル活用して富を得てきた30〜40歳代が会員の中心で、もともとネットとの親和性が高かったことが大きい。ゆかしという世界に入れば、生活レベルが近しい仲間と交流でき、資産運用をはじめ、耳寄りな情報を交換できる。また、そこでは会員限定のパーティが行われたり、さまざまな「富裕層にふさわしい商品」が紹介されたり、会員のリクエストに応えて希望の商品を無料で探し出すサービスが行われていたりもする。
 一代で財を築いた新富裕層が、富裕層らしい生活を送れるように用意された至れり尽くせりのサービスを提供しているが、会費は無料だ。実は、ゆかしでは、富裕層向け商品の広告収入とそれらの物販収入によって収益を得ている。企業としては、不特定多数の中の富裕層に向けて広告を打つよりも、はるかに効率よく顧客を獲得できる。一方、会員にとっても、苦労せずに富裕層にふさわしい買い物ができるというメリットがあるのだ。
 となると、ゆかしの生命線は厳正なる審査で入会した「ゆかし会員」のクオリティである。同社では「既存会員の資産を増大し、マーケットそのものを広げて、事業を拡大していく」ことで、このクオリティと事業の拡大とを両立させる方針だという。

「時間はないが情報は欲しい」医師のニーズに応える

 特定の層に向けた情報提供システムによって収益を得るビジネスモデルとして、すでに大きな成功を勝ち得た例はほかにもある。例えばソネット・エムスリーだ。
 同社は、医師向けのポータルサイト「m3.com」を運営し、製薬会社からの薬剤の情報提供を支援している。このモデルのキモは、「製薬会社の医療情報担当者(MR)とはある程度面会して情報を得たいが、情報そのものは時間の余裕があるときに自分で選んで熟読したい」と医師の多くが考えている点だ。医師はこのサイトを担当者によるMRと併用するが、同時に充実した情報もこのサイトに期待する。つまりこのシステムは、製薬会社のMRを支援するものでありながら、製薬会社の巨大なMRコストの削減を目指しているわけではない点がポイントだ。サイトの構築にあたっては、情報の信頼性と中立性に最大限の注意を払っているという。
 m3.comのクライアントは現在33社。この中には、MR機能「MR君」を利用する製薬会社のほか、ハイクオリティの生活情報を提供する機能「QOL君」を利用する、製薬以外の企業も含まれる。今後はクライアントと取扱品目数を拡大する方向だという。このようなシステムは「他国にはない日本発のモデルだろう」と同社執行役員・辻高宏氏も自信をのぞかせる。現に同社では、すでに米国などでもサービスを開始し、順調なクライアント獲得でビジネスステージに乗せつつある。
 さらに同社ではm3.comで築いた医師とのネットワークを強みに、スピンアウト的にコンシューマ向けの新規事業へも事業を拡大している。現役医師が、月会費315円を支払う一般会員の健康上の悩みに回答してくれるという「Ask Doctors」だ。2005年のサービス開始以来、順調に会員数を伸ばし、現在は無料のお試し会員を含め利用者は約41万人。サービスの提供先も、携帯電話各キャリア公式サイト、ヤフーヘルスケアに拡大しているという。
 どちらのビジネスも、その伸び代はまだまだありそうだ。

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富裕層SNS「ゆかし」に集まるりアル・リッチ

2010/11/24 11:22

 日本初の富裕層限定のプライベートクラブと評判になっている「YUCASEE(ゆかし)」という会員制クラブがある。運営runningしているのは、富裕層ビジネス専門会社の「アブラハム・グループ・ホールディングス」という会社で富裕層知名度はNo.1という。しかも、代表CEOは、なんと34歳と若い高岡壮一郎氏である。
 高岡氏はすでに、アマゾンで1位を獲得した『富裕層はなぜ、YUCASEE(ゆかし)に入るのか』(幻冬舎、2008)という本を書き、その内容を一部公開しているが、聞くところによればご自身もニュー・リッチという。なんと、あの六本木ヒルズに住んでいる(living in Roppongi Hills!)というのだ。
 もう、これは話を聞かせてもらうしかないと、さっそく会社にお邪魔することにした。
 YUCASEE(ゆかし)は「純金融資産1億円以上の方だけが入会できる」となっている。しかも、「ご入会には審査がございます」となっているので、当然、私のような一般庶民は完全圏外out of service。ここで提供される富裕層向けのハイクラスな情報にはアクセスできない。
 いったいどんな情報があるのだろうか?
 じつは、この取材をやってきたおかげで、すでに何人かの会員の方に出会っていた。
 そのなかの1人の方はこんなふうに言っていた。
「ここがいちばん充実しているのは、投資情報。日本の金融は鎖国状態にあるので、海外投資に関しては情報がなかなか入ってきません。だから、一般非公開の海外不動産やヘッジファンドの情報が充実しているYUCASEEは貴重なクラブなんですよ」
 もちろん、会員間の交流やコンシェルジュ・サービスのほうも充実していて、SNSだけに「東京大学コミュニティ」なんてものもつくられている。東大出身のニュー・リッチ同士が自由に交流exchangeでき、人脈human networkやビジネス・チャンスが広がるというわけだ。
 いずれにせよ、私にはますます遠い世界だ。
「ひと口に富裕層といってもいろいろあるわけで、弊社の場合、ホンモノの富裕層の方に絞っています。たとえば、資産1億円としても負債が1億5000万円あったら、それは富裕層とは言えません」
 と、高岡さんはソフトな口調say softlyで、まずこう切り出した。
 会社の事業の柱である法人向けコンサルティング事業について聞くと、富裕層向けサービスを行っている企業に情報を提供provideし、各種のコンサルティング提案suggestionをしているという。
「日本企業はまだまだ富裕層を正確にとらえていませんね。また、外資も日本の富裕層をまだよくわかっていない」
 それで、そうした企業と提携して、最高のサービスや商品を開発しているという。
 たとえば、パリス・ヒルトンが大好きというスイスの高級時計フランク・ミュラーの会員向け限定版をつくったり、F1で人気のマクラーレンの工場を会員だけに特別に見学できるようにしたりするというから、驚いた。

やはり最大のニーズはヘッジファンドへの投資

 高岡さんが続ける。
「自力で資産を形成した新世代富裕層と、遺産相続で富裕層になった方は傾向が違うんですよ。弊社がメインにしているのは、新世代富裕層の方々で、この方々はみなさんインテリです。つまり、知識を武器に富を形成してきた人たち。ですので、インテリ・リッチの合成語でインテリッチと呼んでいますが、消費、投資意欲が旺盛で行動も早い点で、相続リッチの方々とは違うんです」
 昔からの代々の富裕層old moneyというのは、相続で富を譲り受けた人たちだが、この人たちは、消費意欲motivation to spend moneyが低く、新しいことへのチャレンジ精神が少ないという。
 それに対して、インテリッチは、ベンチャー企業関係者、オーナー企業家、医者・弁護士等の専門家、個人投資家が多く、よいものにはどん欲hungry for good thingsで、彼らは一流のものには貪欲hungry for good thingsで、コモディティ化されたものを嫌い、人脈構築networkingのモチベーションが高いという。
 つまり、「ゆかし」というプライベートクラブは、こうしたニュー・リッチのヴァーチャルな社交場community plazaと考えていいわけだ。
 それにしても、このサイトには、「世界中でリゾート地を探している欧米の富裕層たちの間で最も流行しているのがカリブ海の島国セントクリストファーネービスです。賃貸でも年利7%以上が期待できる上に、セカンドパスポートの取得も可能なためかなりの人気リゾート地です」などという案内が載っている。
 カリブ海といえば、私は『カリブの海賊』(Pirates of Caribbean)以外、カリブ海についてはなにも知らない。そんなところに、物件real estateを買う人が日本にいるのだろうか。
 高岡さんは、三井物産の出身である。物産時代は、企業買収プロジェクトや事業投資などを手がけていたというから、金融・投資finance and investmentには強い。
「これを見てください」と見せられたのは、富裕層の方たちの投資の実績チャート。
「サブプライム問題の影響で、株安、為替も円高になったりして、いま、日本の個人投資家は損をしている人がいっぱいいます。しかし、お金持ちの人というのは、こうしたなかでも確実に資産を増やしているんですよ。
 たとえば、弊社で情報を提供しているヘッジファンドのなかには、サブプライム問題後に60%も上昇したものもあります」
 ヘッジファンドというと、なにか“ヤバそう”(It's risky.)という感じがする。ハイリスク・ハイリターンではないのだろうか?
「それは誤解ですね。ヘッジファンドのヘッジはリスクをヘッジ(回避する)という意味ですから、じつは、確率的にいちばん確実な投資なんです。
 みなさんの年金の一部はヘッジファンドで運用されています。ゼロクーポン債を利用した元本確保で14%程度で回るファンドは海外では普通です。経済産業省の調査によると、日本では8兆8000億円ものヘッジファンドが富裕層とプロ投資家に買われています。優秀なヘッジファンドは品薄なので、売り切れ前に自分だけは投資している方が多いのでしょうね。情報格差は即、経済格差につながりますよ」
 なるほどと思ったが、富裕層も結局はおカネなのか?
「やはり、資産の運用はトッププライオリティです。しかし、富裕層の方が、おカネを運用しないで死蔵してしまうと、社会全体が豊かにならないんです。私たちは富裕層を活性化することで日本全体を活性化したいんです」
 高岡さんは、いまの日本の若い世代young generationが自分の人生に対して積極的affirmativeでないのを憂えていた。
「たとえば、NPO法人政策過程研究機構のアンケート調査というのがあり、20代、30代の若者が『日本を良くするために政府に望むこと』のトップはなんと、大企業と富裕層に増税をすることだそうです。若いときから他人に嫉妬してどうするんでしょうか。いまの日本の若者はどこかおかしい。元気じゃないですよ」
 たしかにそのとおりだ。私にはおカネがないが、その分、お金持ちはどんどんおカネを使ってもらいたい。
 この取材をしたとき、高岡さんは新婚2カ月とポロリと言った。それで、アツアツなのかと聞くと「2人とも忙しくて毎日午前帰宅」とのこと。
 富裕層のリクエストに寝るヒマもないということなのか?


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